映画「劇場版 ナオト いまもひとりっきり」監督:中村真夕 特別インタビュー

https://youtu.be/IyvSLWyXZn0

今年は原発事故から12年。亡くなった方々の13回忌。12年というサイクルは木星が太陽を一周する年数であり、一年も12ヶ月だったり、時計も12時間で一周と、12という数字は時間においては、十進法より多く使われ、文字通りひと回りというイメージがあります。

当時のことを思い返したり、この12年間の軌跡を追って振り返るのは大切なことかと思い、改めて福島第一原発メルトダウン爆発事故とも向き合ってみようと思いあるドキュメンタリー映画に出会いました。福島第一原発事故は人災において恐らく世界でも21世紀最大のもので、かつ現在進行形で深刻な状況が続いております。東京からわずか200km車で3時間行った原発事故現場付近は、広範囲な半径20kmぐらいにわたり、それまで存在していた日常とはかけ離れた、死と恐怖と絶望と孤独の世界が何年も続いてきたように思います。そんな危険と隣り合わせな帰還困難区域の中で一人残って動物たちに餌を与え続けたナオトさん、そのドキュメンタリーを8年に渡って追い続けた映画監督の中村真夕さんが、映画祭出席のためシカゴへ出発する前日にギャラリーにお越しいただきお話を聞く機会を作ってくださいました。

現在、映画「ナオト、いまもひとりっきり」は、渋谷にある、シアター・イメージフォーラムにて3月24日まで公開しております。

映像は、演出もなく淡々としていて、テロップやナレーション、グラフィックなど気取った編集もないですが、それ故に激しくリアルで、とてつもなく心にささり、そして、いつまでも喉の奥に小骨が刺さって取れないみたいに、苦しい後味を残していきます。

この映画は、災害とか原発やエネルギー資源というテーマだけじゃなくて、貧困や社会的弱者の視点でみえてくる労働問題、地方の過疎化や核家族化、少子高齢化、世界の先進国はもちろん、この先多くの発展途上国も向き合わなければならないだろう人類の普遍的な課題に関しも、深く考えさせられる内容だと思います。

一人でも多くの方に触れていただきたく、ルビキタスで取り上げることといたしました。東京、渋谷では間も無く公開が終了してしまいますが、今後、全国にて順次公開される予定です。

中村真夕監督は、他にも劇映画(フィクション)も制作しております。

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